ダイエー 浄化槽 FCS-5型 点検ポイント解説

ダイエー 浄化槽
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新米くん
新米くん

ジョータローさん

ダイエーのFCS-5の点検ポイントってありますか?

ジョータロー
ジョータロー

FCS型で気になる点検ポイントは2つかな。

こんにちは、浄化槽管理士歴10年 浄化槽管理士の浄島ジョータローです。

今回は、ダイエー 浄化槽 FCS-5型 点検ポイントを解説します。

FCS-5型 点検ポイント 2選

間欠定量移送装置

1つ目の点検ポイントは、間欠定量移送装置です。

間欠定量移送装置は、予備ろ過槽の汚水を担体流動槽に移送します。
バルブの設定やオリフィスの詰りを確認します。

配管内に生物膜等が付着すると移送水量が少なくなってしまいます。

状況に応じ装置を取出して掃除する必要があります。

流量調整部の水位

2つ目の点検ポイントは、流量調整部の水位です。

流量調整部は、流水量の時間変動を一時貯留します。水量負荷が均一化され、各単位装置の機能が向上し安定化されます。点検時に水位線を確認します。上から三本目がHWL、四本目がLWL

HWLは、Hight Water Levelの略。LWLは、Low Water Levelの略です。

FSC型は下記の図のように、流量調整部(青色の部分)の水位が変化します。

(出典:ダイエー FCS型 維持管理要領書 P3 )

新米くん
新米くん

間欠定量移送装置がポイントなのは分かりました。

流量調整部の水位を気にしているのはなぜですか?

ジョータロー
ジョータロー

以前、隔壁に亀裂が入って修理をしたことがあるんだ。

過去にFSC-5型の隔壁に亀裂が入って汚泥貯留槽や担体流動槽の水位が下がったことがあります。

下記の図の黄色の部分が『隔壁』です。

汚泥貯留槽とろ過槽を隔てている隔壁と、ろ過槽と担体流動槽を隔てている隔壁ですね。

(出典:ダイエー FCS型 維持管理要領書 P3 )

汚泥貯留槽(緑色の部分左側)と担体流動槽(緑色の部分右側)の水位は一定ですが、

(出典:ダイエー FCS型 維持管理要領書 P3 )

つまり、水位の差がある状態になるわけです。

流量調整部の水位は、バルブ設定や循環量にもよりますが、LWLになる事が多くなります。

各隔壁には、水圧や貯留する汚泥から負荷がかかり続けていると考えられます。

この状態が、5年・10年と長期間続いて、浄化槽全体の経年劣化に伴い隔壁が老朽化して隔壁にヒビが入ってしまったのでは?っと考えています。

そのため、水の使用量などを考慮しながら、あまり水位差が多くならないように調整しています。

また、お客様にも浄化槽が古くなってきたことも考慮して、汲み取り清掃の時期を先延ばしにしないよう声掛けするように心がけています。

今回はFCS型の点検ポイントについて解説しました。

ポイントは以下のとおりです。

点検ポイント
  • 間欠定量移送装置
  • 流量調整部の水位

まとめ

この記事が少しでもあなたのお役に立てたら嬉しいです。

今回の記事が参考になったら、ぜひ他の人にも教えてあげてください。

どうぞよろしくお願いいたします。

以上、ジョータローでした!

スペック表

浄化槽FCS-5型
メーカーダイエー
処理方式固液分離型流調整付担体流動生物ろ過循環方式
種類合併処理浄化槽
人槽5人槽
総容量2.114㎥
汚泥貯留槽0.668㎥
予備ろ過槽0.633㎥
担体流動槽0.507㎥
生物ろ過槽0.285㎥
消毒槽0.021㎥
日平均汚水量1.0㎥/日
放流水BOD20mg/L
BOD除去率90%
ブロワ風量60L/min
ブロワ対応機種EP-60EN-R
マンホールΦ450x2 , Φ600x1
躯体材質FRP(ガラス繊維強化プラスチック)

各槽の役割

汚泥貯留槽

固液分離部によって分離した固形物を貯留します。

汚泥の流出やスカム厚・汚泥堆積厚を測り、清掃時期を判断します。

予備ろ過槽

予備ろ過槽にはボールろ材を充填されています。固形物の分離と嫌気性微生物の働きにより有機物が嫌気分解されます。また脱窒により窒素を除去します。

汚泥の流出やスカム厚・汚泥堆積厚を測り、清掃時期を判断します。

流量調整部

流水量の時間変動を一時貯留します。水量負荷が均一化され、各単位装置の機能が向上し安定化されます。

点検時に水位線を確認します。

担体流動槽

凹凸円筒状担体を充填しており、担体内外面に付着した微生物の働きにより、汚水中の有機物を分解・除去します。

担体が均一に流動しているか確認します。

生物ろ過槽

網目状担体を充填しており、通常はSS を捕捉します。逆洗時は解体し汚泥貯留槽に移送します。

点検時に手動で逆洗の状況を確認します。

消毒槽

排水を最終的に塩素剤によって消毒し、病原菌や有害な微生物を減少させる役割を果たします。

消毒塩素剤を減り具合を目視で確認し、塩素剤を補充する。

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