

さーて、KTG-5型の点検するぞー!

ちょっと待った!
これは何か異常ありだ!

え!?ど、どこがですか?
見るからに正常ですけど!?
こんにちは、浄島 ジョータローです。
浄化槽管理士歴10年で、年間800件以上の浄化槽の維持管理業務を行っています。
今回は、ハウステック KTG-5型の補修事例をご紹介します。
こんな症状は初めて知ったっという方もいるかもしれませんので、
丁寧に写真で解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
どこに異常があるのか?

どこに異常があるですか??

さぁ!どこがおかしいでしょうか?


5、4、3、2、、、、1、、、

あー・・・うっぜー・・・

ゼロ!
ブッブー!はい、時間切れ―。

はい、はい。
それで、どこがおかしいんですか?


ほら!ここ!
好気ろ床槽の水位が低いと思わない?
生物ろ過槽の上部メッシュよりも水位が低いじゃん?

ええ??ここがちょっと低いくらい珍しくない気がしますけど・・・

そりゃ、他の浄化槽でも同じ不具合が出てるって事だよ。

えー・・・でも、ここの水位が低いと何がダメなんですか?
不具合の問題点について

ここの水位が低いって事はさ、処理水槽や好気ろ床槽の水が
消毒処理されないまま放流されてる可能性があるんだ。

・・・??

出典:ハウステック KTG-5型 維持管理要領書 P25より

上記の図が正常の状態ね。


で、今は水位が、上記の図の紫線の位置になってるって事ね。

は、はい・・・

じゃぁ、何でこうなっちゃうの?
こうなっちゃうと何が悪いの?って事を解説するね。


好気ろ床槽や処理水槽の水位が下がってしまうってことは、
上記の図のように、消毒槽に亀裂などがあって短絡して
消毒処理される前の汚水が放流されてしまうって事になる。

おぉ!確かにそうですね!

だから異常ありって事なんだ。

えー・・・でも、どうやって直すんですか?

これはメーカーのハウステックに相談だな。
ハウステックに修理キットがあるからさ、
ハウステックさんに連絡して修理業者に補修してもらえばいい。
修理方法について

こんにちは。ハウステックです。
KTGの消毒槽の補修に伺いました。

よろしくおねがします。
補修作業の写真を撮らせてもらってもいいですか?

はい。もちろんです。


あ!これが専用の補修キットなんですね。


まず、計量堰を外しますよ。


え!
あ、そんなに簡単に外せるんですね。


消毒槽のバッフル?外しちゃいますねぇ


あ!そこも、そんな簡単に取れるんですね!?


それじゃぁ、消毒槽の水位下げてみますね。


ん?なかなか減りませんね・・・

やはり消毒槽に亀裂があるんでしょうね。


あー・・・消毒槽の角の所に亀裂がありますね。



あ!本当ですね!?角の所からチョロチョロ水が湧いてます。

処理水槽の水を沈殿分離に送って水位を下げますね。


ブロワと透明管をゴムホースで繋いで簡易エアリフトポンプで送っちゃいます。


消毒槽のバッフルを少し切って長さを調整します。


あ!?やばい!!スマホが!!

あれーーーーーーーーーーーーーー・・・・・

・・・・

ちくしょー!
っという事で、スマホを浄化槽の中に落としてしまった為、このあとの解説は写真がありません。
ごめんなさい。

好気ろ床槽と処理水槽の水が、消毒槽に亀裂部分から入り込まないように水位を下げます。
水位を下げて、消毒槽に水が入り込まない状態になったら、
消毒槽の水を取り除き、ウエスや雑巾などで水分を完全に拭き取ります。
次に、シリコーンが粘着しやすくするために、ブラシで消毒槽の底部や側面を擦ります。
次に、補修用のFRP皿の裏面と、消毒槽の底部にシリコーンを塗り付けます。
補修用FRP皿の準備が出来たら、消毒槽の向きに合わせてFRP皿を底部に固定します。
シリコーンが固まったことを確認できたら、水張りをして消毒槽に短絡がないか確認しましょう。
以上です。
今回は、ハウステック KTG-5型 消毒槽のトラブル事例と補修方法について解説しました。
この記事が少しでも、あなたのお役に立てれば嬉しいです。
ジョータローでした。

俺が途中まで撮影してて良かったわー。
どんまい。新米。

こんちくしょー・・・・


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